兵庫鉄道館
〜ロンチキ返却回送〜
2006/3/4の出来事全般と偶然目撃したロンチキの返却回送の詳細です。
(一部2006/4/9の同運用の画像も交えています。)


※各画像の下に記している「撮影時刻」は、所有するカメラに残ったデータの時刻であり、正確な時刻より若干のズレはあると思って閲覧してください。

この日、いつものようにJR神戸線 姫路〜御着間にある、"姫路新幹線保線区"に撮影に行ってみると、保線区の端の線に吹田機関区所属のDE10 1562が停車していました。それが今回の出来事の始まりでした。
最初目撃した時、DE10はエンジンなどはかけられておらず、回送されていたような様子でした。
保線区の一番端の線に停められているDE10 1562(撮影時刻=12:31)
ナンバープレートと所属のプレートです。「吹」から吹田機関区所属という事が分かります。
DE10 1562の側面のナンバープレート等(撮影時刻=12:33)
DE10の奥では保線区の方が黒い貨車にバラストを積載していました。
スコップを使って積載したり、機械で積載していました。貨車の1ヶ所にバラストがかたよらないようにスコップで微調整していたのでしょうか?
機械を操作してバラストを慎重に積載している様子(撮影時刻=12:44)
気になりながらもいつものように撮影を行っていると、DE10のわずか20メートルほど御着駅寄りにレール輸送専用のチキ5500が停められていることに気づきました。
一番DE10寄りに連結されていたチキ5513(撮影時刻=13:06)
その後、横のJR神戸線を通過していくはまかぜ3号やEF200-19を撮影していると、今度は別の車両(一番上のDE10の画像の右側にも写っている青い車両です。)を保線区の方が点検していました。この車両は新幹線の架線の点検・交換等を行う時に使用される車両のようです。なので普段はめったに動いている所を目撃できません。ジャッキアップした時の隣接する車両との高さの違いにも注目!
保線区の方に点検される架線検測車両(撮影時刻=13:23)
近くの市川橋梁へ撮影場所を移動し、しばらくすると8864レのスジでEF65 1010が別のチキを従えてやってきました。
チキ5500の番号の割り振り方には、チキ5501…などのようなパターンとチキ5500-1…のようなパターンがあります。見た目での大きな違いは貨車自体の色の違いですが、具体的な双方の違いはチキ5501…などのような表示のされている物は国鉄時代に製造され、JR化後も継承されて使用されている貨車で、チキ5500-1…などのような表示のされている物は「私有貨車」なのです。ここが根本的な違いです。
それから更に10分ほどすると、保線区の事務所(?)から運転士と思われる2人の方がDE10の方へ歩いてきてDE10に乗り込みました。DE10のエンジンを入れ、数分してからまた降りて2人でDE10の点検を行っていました。
運転士に1ヶ所ずつ丁寧に点検されるDE10 1562(撮影時刻=14:00)
それから更に10分後、今度は工8962レのスジで網干総合車両所に待機していたEF65 1131が後続の列車の邪魔になるのではないかというくらいの速度で単機でやってきました。工8962レのスジの運用日は不定期で東福山〜御着まで引かれているスジですが今回は網干総合車両所〜御着までの運用となりました。
工8962レのスジで徐行運転でやってきた単機EF65 1131(撮影時刻=14:09)
EF65 1131を追って御着駅まで来てみると、御着駅のホームの姫路寄りの端で待機していました。前に連結時の徐行指示などをする方が立ち、待機しておられました。
御着駅で待機する単機EF65 1131(撮影時刻=14:23)
新快速などが数本横を通過した後、ポイントを保線区の方へと向けて折り返して保線区へゆっくり入って行きました。そしてそれを追って保線区横へ行ってみるとチキの前に停まっていました。その後数分間停車し、DE10とは反対側に連結しました。
チキ連結の直前で待機するEF65 1131(撮影時刻=14:30)
チキと連結したEF65 1131はまた数本の列車の通過待ちをし、ゆっくりと先ほどの御着駅2番線に入線してきました。画像には写っていませんが御着駅入線時には編成最後尾にあのDE10 1562も連結され、プッシュプル運転の状態でした。
チキを率いて保線区から御着駅へ入線するEF65 1131(撮影時刻=15:00)
画像は2006/4/9のものです。↑の編成を違う運用日に別アングルで撮影しました。ここからならPP運転の編成全体が写ります。この運用では姫路新幹線保線区〜御着駅の数百メートルの区間でしかプッシュプル運転を目撃することができません。
プッシュプル運転で御着駅へ向かうEF65 1124(撮影時刻=14:45)
御着駅に入線した同編成は、構内で更に速度を落とし、御着駅に設けられた待機用の「待」の標識の停止位置に停車しました。この標識は姫路新幹線保線区からの出場する編成用に設けられた物だと思います。そしてナゼかここで最後尾のDE10 1562を切り離し、チキ編成から1メートルほど離して単機状態にしました。
チキ編成から切り離され、単機状態にされたDE10 1562(撮影時刻=15:08)
かなり長時間停車していたので編成をじっくり見ることができました。DE10 1562の次位に連結されていたチキ(最も姫路寄りに連結されていたチキ5513)には、画像のような運用の紙が挟まれていました。(3枚目の画像に写っているのを拡大したものです。)紙には「広島」や「新下関」など、今回の運用には関係のない地名が載っており、日付も2/24と記されていることから以前の運用時に使用された紙であると思われる。
日付は2/24で、今回の運用と関係ないようである。(撮影時刻=15:10)
停車している間色々撮影しましたが、省略します。
また場所を移動し、別の場所でこのチキを迎撮するため、場所を転々と移動しました。そしてベストな場所を見つけ待機しましたが、予想していた試2972レのスジの時刻になってもいっこうに出発の気配がなく、もしや工8380レのスジかなと思っているとそのスジでやってきました。
御着駅を出発したEF65 1131牽引の工8380レ(撮影時刻=16:37)
レール無積載ではありますがロンチキの勇姿は滅多に見られないので後追いも掲載します。この勇姿がいつまでも見られると良いのですが、いつかスーパーレールカーゴのような貨物電車などに取って代わられる時代が来てしまうのでしょうか…?
上の画像の後追い(撮影時刻=16:38)
毎回DE10 1562とのプッシュプル運転ならレア度がかなり上昇し、もっと満足するのですが、両機関車の所属の違いのせいか、PP運転は姫路新幹線保線区〜御着のみでしか見ることができません。一方の気になるDE10 1562の方は単機でまだ御着駅2番線にたたずんでいました。場所は御着駅2番線の姫路寄りから移動し、反対側のひめじ別所寄りの先ほどまでEF65 1131が待機していた「待」の標識の場所に移り、出発の時を待っていました。
また単機となり出発を待つDE10 1562(撮影時刻=16:54)
上のDE10 1562の待機している場所に設けられた停止位置標識を拡大したものです。これは2番線にのみ設置されており、これが普通に設けられている事を考えると、ロンチキの運用は結構頻繁に行われているという事が想像できます。そして、毎回2番線でいつも待機するという事も考えられます。
画像は2006/7/7のものです。
御着駅に設けられた「待」の停止位置標識(撮影時刻=17:44)
画像は2006/4/9のものです。単機で御着駅に長時間待機していたDE10は、日没前になって轟音を立てて御着駅を後にしました。このまま単機で吹田機関区へ帰っていったものと思われます。
単機で御着を出て吹田へ帰って行くDE10 1743(撮影時刻=17:18)
今回の運用について御着駅におられた保線区の方に伺った事と、以後の同運用を自分自身で確認してみた事による推測によると、 この日の一昨日に当たる2006/3/2、チキ12両にレールを積載して午後に向日町操からやってきた同編成は目的地の姫路新幹線保線区に停車、 翌日の2006/3/3の午前中に積荷のレールを保線区内に降ろし、当日の2006/3/4まで留置されていたようです。そして今回の運用はそれに使用されたチキ12両の 向日町操への返却回送だったようでです。
積載された新製レールは60kg級の新幹線用のレールで、今後の新幹線の保線作業のときに現在使用されているレールと取り替えられるようです。
推測ですが今回の運用にDE10 1562が必要だった理由は、姫路新幹線保線区には電化されていない部分が多く、 その場所内での牽引を担当する時に使用されていたのだと思います。だったら保線区内に所属している事業用車が牽引すればとは思ったのですが…。
EF65 1131の方は、同業者の方が偶然網干総合車両所で待機しているのを目撃されたそうで、工8962レのスジで「網干総合車両所から」やってきたというのはその目撃情報による推測です。
今回の特集についての感想などを是非掲示板にお寄せください。

工臨で使用されたロンチキ編成の詳細(姫路新幹線保線区寄りから順番)
2006/3/42006/4/9
形式名所属形式名所属
EF65 1131下関車両管理室EF65 1124下関車両管理室
チキ5513京都総合運転所チキ5513京都総合運転所
チキ5810京都総合運転所チキ5810京都総合運転所
チキ5512京都総合運転所チキ5512京都総合運転所
チキ5520京都総合運転所チキ5520京都総合運転所
チキ5501京都総合運転所チキ5501京都総合運転所
チキ5602京都総合運転所チキ5602京都総合運転所
チキ5537京都総合運転所チキ5537京都総合運転所
チキ5534京都総合運転所チキ5534京都総合運転所
チキ5720京都総合運転所チキ5720京都総合運転所
チキ5605京都総合運転所チキ5605京都総合運転所
チキ5528京都総合運転所チキ5528京都総合運転所
チキ5703京都総合運転所チキ5703京都総合運転所
DE10 1562吹田機関区DE10 1743吹田機関区


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