兵庫鉄道館
〜姫路駅高架化〜
2006/3/24、2006/3/26の姫路駅周辺で行われたJR神戸線・山陽本線の先行高架化についての紹介です。

※今回は24日、26日に撮影を行ったので日付と撮影時刻を記載しています。参考価値はないと思いますが…。

2006/3/26に姫路駅の一部が高架化デビューしました。そのため、一部の早朝運転列車に運休、時刻変更などが出たりしていました。
24日、日課の撮影を終えてから大将軍橋を撤去するために姫路で組み立てられた「SUPER WING LIFT 3000」を撮りに行きました。ロゴは下方の黄色い部分に書いてあります。(画像では判断しにくいですが…)車等に興味はないのですが、一応鉄道関連の出来事であり、なおかつめったに見られないという事で…。他にも多くの方がカメラを構えておられました。
臨時導入された「SUPER WING LIFT 3000」(撮影時刻=24日15:16)
「SUPER WING LIFT 3000」の撮影を終え、山陽電鉄の線路沿いを行くとひたすら路線変更の準備を行っていました。(本来はほとんど私鉄を撮ったりしないのですが。)画像は、4人がかりでひたすらバラストを袋に詰め土嚢のような物を作り、線路の枕木の間に詰め込んでいました。左の2人は袋を用意、真ん中の人はシャベルの加工されたような物でバラストを袋に詰め、その隣の人はそのシャベルのような物に紐をつけて力を加える形で補助(?)を行い、一番右の人は旗を持ち電車接近の監視等を行っていました。あんなのを枕木の間に詰め込んでどういう意味があったのでしょうか…?
土嚢のような物を次々に作っていく様子(撮影時刻=24日15:37)
ここからは26日の撮影についてです。
この日はいよいよ高架化の日で、各早朝運転列車が運休、時刻変更などを行いました。この日、普段5031Mのスジで運用に就いている「サンライズ瀬戸・出雲」は、姫路5:24〜5:26から8:23〜8:24になりました。26日はあいにくの曇天で、午後からは風も強かったです。
時刻変更により撮れた"サンライズ瀬戸・出雲"(撮影時刻=26日8:19)
次に32レのスジの「なは・あかつき」は、本来の姫路6:06〜6:08から8:59〜9:01の運用へ変更しました。さすがに情報を聞きつけたファンがたくさんいました。(鉄道ダイヤ情報)にも時刻変更の事は載っていたから当然かもしれません。
また、1レ・2レの「富士・はやぶさ」は全区間で運休となりました。
時刻変更により撮れた「なは・あかつき」(撮影時刻=26日9:04)
午後からは原因不明のダイヤの乱れが発生。列車の渋滞は幾度となく続き、渋滞に巻き込まれたすべての列車は市川橋梁上でノロノロ運転や停車などを行っていました。乗客も不満そうな顔をしていました…。
画像の通り、先行列車がまだ見えます…。
先行列車が見える橋梁上で停車・待機する223系(撮影時刻=26日14:01)
この後、本日開業した姫路駅の周辺の高架線路を見に行くことにしました。先に大将軍橋がどうなったのかが気になり見に行ってみると、橋の一部だけが壊されることなく、取り外された形で綺麗に撤去されていました。あんな巨大なものを持ち上げてしまうとは…「SUPER WING LIFT 3000」も侮れない…。(持ち上げれなかったら導入した意味がありませんが。)
撤去された部分は、近くの空き地に置かれていました。(分かるとは思いますが、灰色のものが撤去された橋です。)
撤去された大将軍橋の一部(撮影時刻=26日15:42)
大将軍橋の見物を終え、今度は山陽電鉄の見学を行いました。新たに新設された山陽電鉄を跨ぐ歩道橋には多くのカメラを構えた方がおられました。歩道橋から新線の山陽姫路方面を眺めました。架線の作業ができる車の横で…作業員の方が休憩しているのでしょうか…?
山陽電車の新線と作業員(撮影時刻=26日15:46)
次に新たに開通したJRの高架橋を眺めます。高架橋を列車が通過するたびに周囲からシャッターの音が聞こえました。
画像は223系です。架線柱に被られましたが列車がこの橋を走行していることに意味があるので…。(単なる言い訳です。)
開業直後の高架橋を快走する223系(撮影時刻=15:48)
今度は反対側の山陽電鉄の手柄方面を眺めます。まだ旧線は残された状態ですが、架線は既に撤去、レールも新線の方向へと替えられていました。やはり新線の方のバラストは綺麗です。
撤去される旧線(左2本)と新ルートの新線(右2本)(撮影時刻=26日15:49)
歩道橋での撮影を終え、手柄駅のほうへ向かうとこちらでも作業が着々と進んでいました。若干形状は異なりますが、3つ上の画像にも写っている架線作業用の車がこちらでも伺えますが、こちらは作業の真っ最中です。架線の最終チェック中なのでしょうか?
架線作業に携わる作業員と作業用車(撮影時刻=26日15:53)
この場所から更に手柄方面へ進むと、車止めが設置されていました。枕木に標識のみというシンプルな構造で、まさに即席といったカンジです。
本線上に設置された即席の車止め(撮影時刻=26日15:54)
先ほどの車止めのすぐ隣には列車が止められていました。どうやら本線が回送用のヤードになっているようです。これもまた即席?
本線上に回送されている山陽電鉄の列車(撮影時刻=26日15:55)
回送されていた列車の横にはなんと両渡り用のポイントまで設置されていました。さらに手柄駅の手前に新たに踏切までもが設置されているのが画像で微妙に確認できるかと思います。即席にしてはかなり手が込んでいます。ポイントと踏切は新線開通後も撤去せずに残すのでしょうか?
新設された両渡りポイントと手柄駅専用踏切(撮影時刻=26日15:56)
山陽電鉄は山陽姫路〜手柄で代替バス輸送を行い、全列車を手柄止めにしました。そのため回送する線路が足りず即席で回送ヤードを作ったのだと思います。代行運用に就いたバスは山陽電鉄のバスで、前にはヘッドマーク(ぇ…)が付けられていました。
山陽姫路〜手柄の代替輸送運用に就くバス(撮影時刻=26日15:58)
旧線上に撤去された石の枕木が積まれています。撤去された線路も確認できます。さすがに数年おきに交換されていたとはいえ、長年山陽電鉄を支え続けてきただけに錆び色などが目立ちます。
撤去されて積まれている石の枕木と線路(撮影時刻=26日16:08)
2006/3/26限りでJR神戸線、山陽本線が高架化され役目が激減した踏切です。姫路では「開かずの踏切」として有名だったこの踏切も残るは姫神線のみとなり、2008年にはその姫新線までもが高架化され全線がこの踏切から撤退、踏切は撤去されます。普段の利用者にとっては迷惑だったこの踏切もファンにとっては観光名所のような物だったのでしょうか…。
フェンスが張られ虚しくなった「開かずの踏切」(撮影時刻=26日16:13)
フェンス越しに旧姫路駅ホームを眺めます。3・4・6・7番線のホームからは電気の明かりが消え、高架橋から聞こえる轟音など以外では静寂に包まれていました。つい先日まで普段通りにこの線を列車が行き交いしていたのが信じられません。
ある1日を境に静寂に包まれた3・4番線(撮影時刻=16:14)
最後に先ほどの踏切から駅をはさんで反対側にある姫路電車留置線を眺めます。数多くの列車が体を休めていたヤードも、今では役目を終え、肩身が狭そうにも見えます。ここには機関車が入り事故対策訓練なども行われていました。また、ジョイフルトレインや他の地方からやってきた回送列車も停められているのを目撃したことがあります。普段意識しないものですが、いざなくなるとなると寂しいものです。
廃止を目前にし、ひっそりと役目を終えた姫路電留線(撮影時刻=26日16:32)
補足ですが、2006/3/26と2006/3/27には全ての「はまかぜ」の大阪〜姫路が運休となりました。また、「はまかぜ」は播但線と高架ホームへの相互乗り入れができないため、播但線高架化までは全て31番線発着となります。
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