兵庫鉄道館
〜第14回JR貨物フェスティバル広島車両所公開〜
2007/10/28(日)に広島車両所にて行われた、一般公開イベントです。
JR芸備線 矢賀駅より北へ(狩留家方面)へ徒歩5分ほどの所にある、広島車両所にて毎年行われるJR貨物フェスティバル広島車両所公開。鉄道系のイベントでもかなり有名な部類に入るイベントだけに、今まで何度も参加したいと思っていたが、ついに今回参加できた。
広島車両所へたどり着くと見えてきた黄色いゲート。第○○回と記載される部分は毎年変わるので、上から貼りかえられている。
ゲートをくぐると会場案内図が配られる。案内図はシンプルなものの、展示されている機関車の車番まで記されており、大まかな配置が把握できる物となっている。
入口のゲートをくぐった直後に左手に見える、保存されたSLの動輪とナンバープレート。
車輪はD51 214の物で、蒸気機関車検修終了記念と記されている。D51 214が昭和48年9月17日に出場したのが同所で行ったSL最後の定期修繕だったようだ。
入口から直進すると、かなりの人だかりが。ここが広島車両所一般公開名物とも言える、HMを掲出した機関車の撮影会が行われる場所である。常に鉄道ファンで溢れ返っており、機関車のHMが交換される度に一斉にシャッターが切られる。
使用されるHMは画像のように専用の台が設けられ準備されているが、これは今回使用されたもののほんの一部。HMの数は想像を遥かに上回るもので、画像右側のようにその当たりに無造作に置かれたHMが多数。どのようなHMがあったかは後々紹介!
ここからは屋外に展示された機関車の紹介。まずは入口から一番近い場所に展示されていた2機、EF510 2[富]とEF500 901(車籍抹消)。
機関車写真撮影会対象の機関車で、HMも頻繁に交換されていた。
EF500 901(車籍抹消)は試作機として登場後、様々な試験を重ねて2002年に廃車、量産化には至らずこの試作機1両のみの製造に留まった珍車である。役目を終えた今では、広島車両所一般公開時にのみ見る事ができる名物機関車となっている。
架線がない場所での展示だが、共にパンタグラフは上げられている。双方でシングルアームパンタの向きが違う事などが確認できる。
上の2機から少し距離を置き、並んで展示されていたEH500 53[仙貨]。
こちらも機関車写真撮影会対象の機関車で、様々なHMが掲出された。今年製造されたばかりでまだ全検などは受けていない事から、検査履歴の部分には"19-7 新製"と記されていた。
車体側面の金太郎ロゴと一緒に写真撮影をする人が目立った。
こちらもEH500から少し離れながらも並んで展示されていたEF81 19[富]。昨年のイベントでもEF81は展示されたが、昨年は富山機関区所属機だったEF81 5(運用離脱後)がオリジナル塗装を纏って展示されていた。今回は通常の貨物更新色で、今後も使用される車両である。
機関車写真撮影会対象の機関車で、HM交換が頻繁に行われた。
ここまでで紹介した、EF500 901(車籍抹消)、EF510 2[富]、EH500 53[仙貨]、EF81 19[富]の4機が、今回の機関車写真撮影会用に展示された機関車である。全てが赤色の交直流電気機関車という面白い並びとなった。
HMは10分前後の間隔と、比較的ハイペースで交換されていたと思われる。
こちらはEF81 19[富]と同じ線路上で会場奥に展示されていたEF65 1058[新]。車番が1違えば貨物試験色のEF65 1059…なんて思ってしまうが、新鶴見機関区の機関車を広島で見る事ができるというだけで満足である。
この機関車にもHMが掲出されていたが、交換ペースは遅かった。時折、上記の機関車周辺に鉄道ファンが集結しすぎて撮影できないという苦情があったようで、職員の方が配慮して同機のHMも交換されていた様子。
上のEF65 1058[新]の区札表などの画像。気になったのが右の紙で、展示されている時点で既に新鶴見機関区へ帰区する際の日付が記載されていた。返却は平成19年11月6日という事で、広島から複数の貨物列車で無動力回送されながら帰区するのだろうか?
更にEF81 19[富]、EF65 1058[新]と同じ線路上で展示されていたDD51 852[厚]。
車両にデッキがあるため、そこへの侵入防止のため立ち入り禁止のテープが貼られていたのが見た目として残念だった。だが、イベント開催日時点でDD51全機が原色を維持したままという幡生機関区厚狭派出ならではの原色機が"北斗星"のHMを掲出していたインパクトは大きかった。
こちらも頻度は少なかったものの、HMの交換が行われていた。
EH500 53[仙貨]と同じ線路上で展示されていたEF59 21(車籍抹消)。山陽本線 瀬野〜八本松(通称 セノハチ)で補機として活躍していた形式である。現在はEF67に全運用を置き換えられて走行する姿は見られないが、当時は下り回送時に最高で6重連で回送されるなど、非常に興味深い運用もあったそうだ。
こちらもDD51 852[厚]同様、デッキ部への立ち入り禁止テープが貼られている。HMは毎年掲出されている(と思われる)、"あとおし90"と書かれたHMが片側のみに掲出されていた。
この機関車のHMは終始交換されなかった。
EF66 125[吹]。こちらもEH500[仙貨]、EF59 21(車籍抹消)と同じ線路上に展示されていた。
同機にはHMの掲出は行われず、単に全検入場していたついでに展示という所だろうか。特に装飾なども無かった割には車体が綺麗だったからか注目度が高く、撮影する人も多かった。走ればすぐ汚れるからなぁ…。
EF66 125[吹]の奥で展示されていたEF200 15[吹]。こちらは運転室公開に使用された車両で、画像はその反対側から撮影した物。反対側には常時100人を越えるほどの長蛇の列ができており、さすがに見学は諦めた…。
屋外に展示されていた主な機関車は以上で、次は売店などのある方向へ。
進んでいくと、奥で小さい列車が運転されていた。会場案内図にはSL運転、エスター運転と書かれているが、画像の車両はどう見てもSLではないのでエスターという車両だろうか…?
塗装はWIN350風で顔つきは見慣れないものだが、車体のロゴもキッチリJRFである。この車体の左奥に見えるのがSLだろうか…?
ここから近くの車庫内では、機関車修繕公開コーナーとして検査入場中の様々な機関車を見る事ができた。
まず視界に入ったのはEF64 1050[岡]。台車は取り外され、土台で支えられた状態で展示されていた。岡山機関区でも数を減らした貴重な原色機である。
EF64 1050[岡]の区札表周辺。所属の岡山機関区から広島車両所へ送られた際の運用が記されている。平成19年10月25日に8867レのムドで送られたという事が読み取れる。
検査の最中で、バラバラに解体された状態で展示されたDE10 1076[関]。所属が下関地域鉄道部下関車両管理室と、展示された現役機関車の中で唯一の旅客会社所有機である。
動力部は完全に取り除かれ、運転台周辺と土台が残るのみである。
近い場所に大きなモーターが置かれていた。これがDE10 1076[関]のモーターと思われる。電車のモーターよりもかなり大きい事に圧倒された。1両で数十両の車両を牽引する事もあるので当然か…。
DE10 1076[関]の顔の部分。凸型の機関車は運転台を中央に設けているので、動力部などが両端に突出する。それ保護するために顔の部分はカバーの役割も果たしており、取り外す事が出来るようになっている。
こちらはDE10 1076[関]の反対側の顔。前面の扉を開放した状態で展示されていた。
EF67 105[広]。こちらも台車を取り外した状態で展示され、機関車吊上げ実演用として何度か実演が行われた。
時間の関係で見る事ができなかったが、おそらく天井のクレーンで吊上げて移動させるという実演が行われたと思われる。
EF81 146[富]。部分的な補修が加えられた後、こちらもやはり台車は撤去され車体側面から中が見えるようになっている。
EF66 20[吹]。検修庫内で展示されていた機関車は以上で、EF64 1050[岡]以外は画像のように縦に並んでいた。
EF66 20[吹]の台車だろうか?実に複雑な構造で説明のしようがない…。
これで機関車修繕公開コーナーを後にする。すると、すぐ近くの別の検修庫内にEF66 24[吹]が入庫しているのを発見。
こちらは展示用ではないらしく、検修庫へは立ち入り禁止という事で少し離れた場所から撮影。旧貨物更新色の機関車だが、出場した頃には新貨物更新色に…。
場所を一気に変え、入口近くの鉄道部品・鉄道グッズ、食べ物などが販売されていた買物コーナーへ…。
ここでは鉄道関係の部品として、運転士の時刻表(スタフ)、ダイヤグラム、球の切れた使用済みの機関車のヘッドライトなどが販売されていた。
運転士時刻表、ダイヤグラムを販売していたのは吹田機関区の職員の方で、内容もアーバン地区の物が多かった。
この辺り全体的に香ばしい醤油の香りが漂っていたので近づいてみると、焼きホタテが販売されていた。朝から何も口にしていなかったうえに、1つ\200という事で購入。函館(?)直送という事で、バター醤油でとても美味だったが、量が少ない…。
買物コーナーから車両所の奥の方へ進んでいくと、貨車が数両停められていた。停められていたのはコトラ151451(トラ45000)+ハワム287442(ワム80000)+ハワム285733(ワム80000)+ハワム286571(ワム80000)+ハワム283430(ワム80000)で、全車緑一色だった。
これらの車両は限られた列車にしか連結されない事から貴重ではあるが、ワム80000は今回は公開されていなかったものの、別の場所に更に2両停められていた。意外に数は多いようだ。
まずはコトラ151451。こちらとは初対面。
次にハワム287442。緑色のワムは全国でもここにしかおらず、少数派である。
すぐ近くの線路では、EB66 1という車両が線路を往復していた。車両はEF66をモデルに製作された物だと思われる。
今年はこの車両による運転だったが、今までDB10レインボーにより運転されていた。DB10はすぐ近くで留置されていた。
上記の貨車が停められていた場所のすぐ近くの建物で鉄道博物館が開催され、中には懐かしいHMやナンバープレートが壁に並んでいた。
HMだけを2枚に分けて紹介。貴重なHMの数々。
更にもう1枚。いずれも現在では見る事ができない列車のHM。EB66 1のHMだけは主旨が違うような(広島車両所内で走行している小さいEF66の車両)…?
狭い建物の中では、鉄道模型も走行していた。レイアウトは複線で、画像右端の直線から出発した列車が左端のEF510の場所へ来るよう繋がっている。線路を目で追っていくと、右端のターミナルにたどり着くにはレイアウトを2周するようになっている事が分かっていただけると思う。
さすがに電気機関車の種類は豊富で、2編成の貨物列車を機関車交換しながら走行させていた。編成は2本のコキ貨車と、1本のスーパーレールカーゴの3編成で運転されていた。
鉄道博物館を後にし、ここからは車両所の更に奥で車籍を抹消され静態保存されている機関車を紹介。
まずはカットモデルで保存されているEF59 16。こちらは撮影しにくい場所で保存されていたので微妙な画像となったが、運転台すぐ後ろでカットされている。
EF61 4。こちらもカットモデルで、車体には傷みや錆が見られ、保存状態は決して良くない様子。
EF58 113。こちらもカットモデルだが、運転台が公開されていた。運転台の窓がなく塗装の剥がれや色褪せも目立ち、保存状態は良くない。
D52 1。貴重なトップナンバー車で、カットモデルではなくテンダー部までそのまま残されている。この周辺では、D52を描く写生大会が行われたようだ。
14:00頃からは、鉄道ファンにとって待望の時間とも言える機関車写真撮影会が始まった。時間が近づくと前半で説明した電気機関車4機の前後ロープが張られ、機関車に近づけない状態になった。この状態で職員の方が次々にHMを交換され、ロープの外側から機関車を撮影するというスタイルとなる。
HMには薄い鉄板1枚で複製された物もあり、そのようなHMを掲出する際には他のHMの上からガムテープで貼り付けて掲出という面白い措置を取っていた。
数十種類あるHMは次々に変えられ、その度に一斉にシャッターが切られる。やがてイベントも終了が近づき、広島車両所名物、HMの乱付けが始まった。今回乱付けが行われたのはEF510[富]、EF500(車籍抹消)の2機で、それぞれの前面にHMを5枚ずつ掲出…。
今回は過去の同イベント告知用に使用されたHMに統一され、画像のようになった。非常に見苦しい点はあるもののファンが最後までイベントに留まる理由はコレを見るためとも言える。
EF510 2に乱付けされたHMを拡大。過去のイベントで使用されてきたHMも、今年仕様に(第14回 2007年10月28日)に文字を統一されていた。
今年使用された"あさかぜ"仕様や"みずほ"仕様のHMも見られる。
最後にEF500 901に乱付けされた物。こちらには今年使用された"あき"仕様と"さくら"仕様のHMが見られる。この会場で初めて気付いたが、"あき"仕様のHMは過去に使用された物を文字部分だけ変更して使用されていたようだ。
ここで、今回の広島車両所で展示されていた機関車用に用意されたHMを撮影できた分全て公開!
ここまで公開しているサイトは他にないのではないでしょうか…?個人様の所有物もあるかと思いますが…。
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あかつき
| あけぼの
| あさかぜ
| あさかぜB
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あとおし90
| 出雲
| お座敷列車 江戸
| エルム
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岡山ループトレイン
| 岡山ループトレインB
| オリエントサルーン
| カートレイン
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海峡
| 回送中 DE10
| 回送中 EF64
| カシオペア
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お座敷列車 くつろぎ
| サロンエクスプレス東京
| サロンカーなにわ
| ジパング倶楽部
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彗星
| スーパーエクスプレスレインボー
| 瀬戸
| 旅路
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つばめ
| トワイライトエクスプレス
| なは
| はやぶさ
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富士
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ペリカン号
| 忘年会列車 ホリデーパル号
| 北斗星
| 北陸
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みずほ
| 明星
| ユウユウサロン岡山
| ユーロライナー
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お座敷列車 ゆとり
| 釣り列車 RYOBI号
| 神戸からありがとう KOBE2001
| 第12回アジア競技大会広島1994
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JR貨物関係のHMを一挙公開!
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JR貨物フェスティバル JR20th
| JR貨物フェスティバル EF81仕様
| JR貨物フェスティバル EH500仕様
| EF66 11修復記念
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JR貨物更新施工
| 試運転
| 広島車両所公開
| 広島車両所公開FESTIVAL
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JR貨物フェスティバル関係のHMを公開!
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あき仕様
| あさかぜ仕様
| 出雲仕様
| かもめ仕様
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紀伊仕様
| さくら仕様
| 彗星仕様
| 瀬戸仕様
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つばめ仕様
| はと仕様
| 富士仕様
| へいわ仕様
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みずほ仕様
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種類はなんと65種類!!いやはや…ハンパないですねぇ…。撮影・編集・掲載も大変でした…。
イベント終了間際に運転士時刻表を買いに行くと、1枚\500だった物が2枚\500になっていた。これはチャンス!とばかりに、時間がない中適当に4枚選んで購入。鉄道イベントでは終了間際に値引きされるケースも珍しくなく、最後にまとめて購入するという手もアリかと思われる。だが、レアな物は先に完売してしまう可能性があるので要注意。
鉄道関係のイベントでも名高い広島車両所の一般公開イベント。今年初めて参加しましたが、次回も是非参加したいと思える内容でした。内容も、鉄道ファンに限らず家族連れで存分に楽しめる内容となっており、行く価値は大いにあると思います。
毎回このような楽しいイベントを開催されるにあたって、尽力されている職員の皆さんに心よりお礼申し上げます。今後もこのようなイベントが長く続きますよう祈るばかりです。
最後まで閲覧していただきありがとうございました。これだけ長々と書いてもイベントのほんの一部を紹介したにすぎませんが、今後のイベント時の参考にしていただけたなら幸いです。
また、掲示板にて皆さんのご意見・ご感想をお待ちしております。