兵庫鉄道館
〜第16回JR貨物フェスティバル広島車両所公開〜
2009/10/25(日)に広島車両所にて行われた、一般公開イベントです。

毎年恒例のJR貨物フェスティバル広島車両所公開。今年も訪れ、3年連続の参戦。
芸備線の矢賀駅から徒歩5分ほどの距離で、鉄道ファンも一般人も楽しめる内容となっており、毎年大勢の人で賑わう。
今年は高速料金引き下げの関係で車で訪れた人も多いと思われるが、会場脇の社員用駐車場が開放され、アクセスしやすい配慮がされていた。
今年は車で訪れたため、北門からの入場となったが、以下の紹介は正門からとする…。
正門、北門共に開場前から大勢の人が集まり、9:30に時間通り開場された。 正門には例年通りゲートが設置された。
ゲート周辺では会場案内図が配布される。イベント内容や売店の配置などに限らず、展示されている車両の車番・配置まで書かれている点がミソ。
正門から入ってすぐ左手に飾られているD51 214の動輪とナンバープレートのオブジェ。
かつて全国を駆け抜けた蒸気機関車は無煙化が進むと共に数を減らし、1943年〜1973年の30年間、検査を受け持ち続けた広島車両所からも姿を消した。
30年間の実績を記念すべく、9214両目の検査出場となったD51 214の動輪とナンバープレートが記念に残されているというわけである。 奇しくも検査数の下3桁と最後に出場した蒸気機関車の車番が同じだったという…。
正門右手側には鉄道部品やグッズ、食品を販売する買物コーナーが設置されている。この中でも最も注目されるのが鉄道部品の抽選販売コーナー。
毎年、実車から取り外し不要となった部品やかつての機関士の制服など、通常では手に入らない貴重な品々が抽選で販売される。 廃車となった機関車のナンバープレートが高額販売されるのは毎年恒例。だが、今年は昨年に比べて価格が高騰しており\150,000という値札が 当たり前のように並んでいた…。
ナンバープレートが欲しいという方もおられると思うので…次回から参戦する方向けに価格を参考までにご紹介。
DD51 841…\80,000(側面プレート)、DE10 1193…\50,000(正面プレート2枚)、 EF65 1008…\100,000(側面プレート)、EF65 1031…\150,000(正面プレート2枚)、 EF66 2…\50,000(側面プレート)、EF66 3…\150,000(正面プレート)、\50,000(側面プレート)、 EF66 5…\150,000(正面プレート)、\50.000(側面プレート)、EF66 7…\150,000(正面+側面ナンバー)、 EF66 8…\150,000(正面プレート)、\50,000(側面プレート)、EF66 13…\50,000(側面プレート)、 EF81 20…\60,000(正面プレート)、\150,000(側面プレート)、EF81 77…\150,000(正面プレート2枚)
安いものでも\50,000〜という手を出しにくい値札が並ぶ…。それでも毎年ほぼ完売となる。

ここからは展示車両の紹介。
まずはEF65[岡]。今年は原色機のEF65 87、EF65 116が公開される予定であったが、事故などの影響で車両不足となりEF65 116は通常運用に充当され、 代わりに運用離脱し広島車両所内で解体される姿を待っていたEF65 119が展示された。
EF65 87は2エンド側のみ、白Hゴムを模したビニールテープで小細工が施されていた。これがファンに好評で大勢の方が注目していた。
車籍を抹消され、広島車両所で余生を過ごすEF66 1。1エンド側は晩年の旧貨物更新色から往年の時代を感じさせる飾り帯が付いた国鉄色に戻されている。
反対側(2エンド側)は現役のEF66 1では実現しなかった新貨物更新色にされた。
セノハチ越えで補機として活躍するEF67のトップナンバー機、EF67 1。こちらは基本番台特有のデッキが取り付けられた1エンド側だが、 デッキのない2エンド側はEF65 87同様に白Hゴムを模した小細工が施されていた。
EF67 1の奥で展示されていたEF500 901。試験用に1機のみ製造され、各種試験を終えた後除籍、広島車両所内で余生を過ごしている。
広島車両所から出る事もないため、毎年恒例のこのイベント時しか一般人がお目にかかる事はないだろう…。
EF500 901と連結されたEF200 1。2エンド側にはEF500 901、1エンド側にはトキ25000が連結されていたため、撮影しにくい展示となった。
EF59 21。かつてセノハチ越えの補機として活躍した広島とは縁の深い機関車。広島車両所内にはカットモデルとなったEF59 16も保存されているが、 やはり原型を留めるEF59 21は特に注目を浴びた。
ここ数年では展示されなかったコンテナ貨車も展示された。今回展示されたのは最新のコンテナ貨車、コキ107。EF59 21に連結されての展示で、 現在では実現しない組み合わせとなった。注目するのは貨車ではなく、積載されているコンテナ。今年でコンテナ輸送50周年を迎える事を記念して、 黄緑色の特別仕様のコンテナが登場した。
新型機関車運転室公開で使用されたEF510 19。昨年はEF210だったが、交直流機の車内も気になるところ。
一般公開イベントでもトップクラスの人気を誇るイベントで、開場から程なくして長蛇の列ができる。広島車両所一般公開のイベントを隅々まで 楽しみ尽くしたい方は、開場直後に寄り道せずまず運転室見学に向かうとその後がスムーズに進むかと…。
今年も展示されている機関車には様々なヘッドマークが掲出される。他の鉄道イベントに引けを取らないバラエティ豊富なヘッドマークの数々で、 毎年なかなか機関車の前から離れられなくなるという…。
このヘッドマークはほんの一部。その他のヘッドマークはこのページの下で一挙公開。
一般公開でメインとなる機関車は屋外で展示されているが、偶然車両所内に入場していた車両も庫内などでひっそりと展示される。
このEF200 3もその1機で、洗浄されず汚れたままの展示となったが…ヘッドマークも掲出され、関係者の方の配慮が嬉しいところ。
昨年はEF66 2がこの場所にいたが、今年のイベントではヘッドマークのみの姿に…。
EF200 3の隣の庫内にはEF66 110。外装のパテ補修中で、ヘッドマークの掲出こそなかったものの、検査中の風景は"これぞ車両所!"と思うところである。
EF66 110などが取り込まれた車庫の奥(芸備線寄り)には、役目を終えた機関車の姿も見える…。このEF81 34は部品取りにされた模様で、 各所の部品が欠損している。色褪せも激しく、来年の一般公開時にはヘッドマークなどが部品即売会に並んでいる可能性も…。
ここからは修繕庫の紹介。
EF66基本番台後期型で最若番のEF66 21。前期型を中心に廃車が進んでいるが、後期型もいつまで姿を見られるか…。
続いてEF81 5。2006年に廃車されてから試験塗装色に塗装変更され、2006年、2007年、2009年と広島車両所で展示された。
1エンド側と2エンド側で塗装が異なる仕様で、このアングルから撮影すると白+灰色の帯が配された1エンド側の姿と、帯のない2エンド側の両方の塗装が確認できる。
今年限りで解体とも囁かれる中、来年も姿を見られるのだろうか…?
今年の機関車吊上げ実演に使用されたEF66 131。EF66と言っても基本番台とは製造年が大きく異なるため、今後も本線で活躍する姿が見られそうである。
EF66 21、EF81 5、EF66 131と来客用の通路を挟んで反対側は立入禁止エリアとなっており、部品などはこのエリア内に固めて置かれていた。
並べられた大きな動輪はこの3機の物?
他にも、毎年見られるのがこの大きなディーゼルエンジン。昨年は後藤のDLのエンジンが展示されていたが、今年はDLの姿もなく…どの車両のエンジンだろうか?
修繕庫の中でも鉄道部品の販売が行われていた。その中でも特に注目を集めたのがEF66 30のナンバープレート。原色時代の物と思われるが、 同機は旧貨物更新色の状態で最後まで活躍し注目を集めた。こちらは入札制となっており、隣には入札箱が。一体いくらで落札されたのだろう…。
時間が決まって行われる機関車吊上げ実演。EF66 131が天井に据え付けられたクレーンで軽々と宙を舞う。
注目のイベントの一つで、この時は修繕庫内に大勢の人が詰め掛ける。
修繕庫付近では、エスター号が線路上を往復する。昨年まで紫だったハズのエスター号は今年は朱色に…。
また、昨年はいなかった(多分)EF65 1の姿も。本線は1本のみで、両列車が交互に単線を往復するシステム。
この周辺はゲーム飲食コーナーとなっており、景品がもらえるゲームイベントや飲食店が並ぶ。
一気に場所を変えて東へ歩くと、ワム80000が数両留置されている。
数年前から常にここには数両ワム80000が留置されているが、数少ない運用であった8866レなどへの充当もなくなり、遂に全車両に休車の札が…。
ワム80000の近くではEB66が線路上を往復する。DB10+客車+EB66の編成で、DB10の動力で直線を往復する。
鉄道博物館内では鉄道模型が走行する。昨年とはレイアウトが変わり、SRCと489系が走行していた。
鉄道博物館と呼ばれるだけあって、ヘッドマークやナンバープレートが多数展示されている。
昨年と比べてヘッドマークのラインナップは変わっており、タイムリーな話題のコンテナ輸送50周年記念HMなども展示されていた。
現役から退いた機関車のナンバープレート。最高の保存状態で、市場に出回ればいくらの値がつくかと考えてしまう…。
再び屋外に戻り、静態保存されている機関車の紹介。
まずはEF59 16のカットモデル。運転席から前に長く伸びるデッキが特徴。
EF59 16の裏側はこのようになっている。車内に立ち入る事はできないが、外からでも中の様子が伺える。
続いてEF61 4のカットモデル。雨ざらしで荒廃が進み、色褪せと錆が目立つが貴重な静態保存機。
EF61 4の裏側。
EF58 113のカットモデル。テールライト周りから塗装割れが発生し、側面は塗装が剥がれて錆が浮き出ている…。
窓も無く、最も荒廃が進み痛々しい姿に…。
EF58 113の裏側。以前は車内に立ち入れるようになっていたようで、ステップが設置されている。
広島車両所内で定位置で鎮座する静態保存機の中では唯一カットモデルではないD52 1。写生大会のモデルにもなっており、準鉄道記念物として堂々の風格を保つ。
ヘッドマークが頻繁に交換され、ファンを沸かせる演出は関係者の方の努力によって支えられるもの。
手前の4機は、毎年頻繁にヘッドマークが交換されるが1回1回の交換も楽ではない…。
閉場前にはほぼ1通りヘッドマークを掲出し終えたのでリクエストを募るなどのサービスも行われた。
その中でEF67 1にはとてつもない演出…。"つるぎ"のHMと共に謎のマーク(?)が…。
……………。
手前のメイン4機を広角撮り。国鉄型形式が並ぶこのイベントも、数年後にはJR型機が顔を並べるようになるのだろうか…。
イベントの最後には恒例の"乱付け"が行われる。今回は閉場の直前まで乱付けされる気配が無く、もしや今年はなしか…?と焦ったが、ここは期待通りのサービス。
開場から閉場まで待っているのはこの最後のサービスを見届けるため。今年は11/22に行われる予定の吹田機関区公開の告知HMなどが掲出された。
今回の広島車両所で用意されたHMを撮影できた分全て公開。
HMを持ち込むと掲出してくれるという配慮もあり、毎年HMを持ち込む人がおられる。
今年はコンテナ輸送50周年の節目に当たる年で、関連するHMも多数用意された。吹田機関区公開を1ヵ月後に控えていた事もあり、 告知のために機関車に掲出されるHMのデザインも一足早く公開された。
あかつき あけぼの あさかぜ あとおし90
出雲 エコフレートライナー お座敷列車白樺 オリエントエクスプレス
カートレイン 海峡 かもめ 銀河
呉ポートピアランド号 さくら 撮影会即売会 さようならDL推進運転
さよならあとおし自動解放 さよなら日本国有鉄道 サロンエクスプレス東京 祝JR貨物 吹田機関区
シュプールユーロ赤倉 しんつるみSARON三河路 彗星 スーパーライナー
するがシャトル するが写撮 瀬戸 第6回鉄道の日きしゃぽっぽまつり
つばさ つばめ つるぎ なは
富士 富士B ペリカン号 忘年会列車 ホリデーパル号
北陸 みずほ 明星 やくも
ゆうづる ユーロライナー紀州路 RYOBI号 A列車
EF66 11修復記念 JR貨物更新施工 JR貨物フェスティバル あさかぜ仕様
つるぎ仕様 なは仕様 あさかぜ仕様 出雲仕様
つるぎ仕様 なは仕様 あさかぜ仕様 出雲仕様
つるぎ仕様 なは仕様 あさかぜ仕様
今年確認できたHMは59種類。持ち込みのHMもありますが…毎年バラエティが変わるので楽しめます。

3年連続で参加した第16回JR貨物フェスティバル広島車両所公開。曇天で肌寒い時間もありながらも、さすがは有名イベント、1万人を超えるであろう来場者で大いに賑わいました。
鉄道コンテナ輸送50周年の節目に当たり、今年は全国の例年では公開しない車両所なども開放されるなど、イベント尽くしの1年となります。
各地でイベントを開催されるにあたり、企画・運営されている関係者の方々には一参加者としてお礼申し上げます。今後も各地で楽しいイベントが開催されますよう…

最後まで閲覧していただきありがとうございました。まだまだイベントの全てを紹介しきれず、やはり"百聞は一見に如かず"。是非来年は皆さんの目で確かめられるのが良いかと思います。
また、掲示板にて皆さんのご意見・ご感想をお待ちしております。


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