兵庫鉄道館
〜山陽 鉄道フェスティバル2009〜
2009/10/24(土)に東二見車庫にて行われた、一般公開イベントです。

山陽電鉄 東二見駅付近にある東二見車庫。ここでは毎年10月、山陽 鉄道フェスティバルが開催される。今年で3年連続の参戦を果たしてきました。
東二見車庫正門には白いゲートが設置され、職員の方が開場の案内図を配布している。。
配布された会場案内図。会場案内図が来場者抽選会の抽選券となっており、午前中に訪れた人に配布される会場案内図を受け取った人全員に参加権が与えられる。
昼に当選番号が発表され、当選しているとあらゆる景品が当たる抽選に参加できる。会場案内図の抽選番号は1948
裏面にはイベント紹介として各イベントの詳細が記されている。
ゲート付近には戦前から活躍した200形車両(206号車)が静態保存されている。引退から今年で40年、車内は物置になってしまっている…。
右に少し写っている橋梁は旧舞子跨線橋の橋桁の一部。100年以上の歴史を持ち、200形と共に保存されている。
会場の一番奥では行列ができる注目イベントの一つ、電車撮影会が行われている。今回は山陽5020F、阪神9207Fが並べて展示された。
5020Fは明石の街をPRする"時のまち、あかし"のラッピングが施された編成、9207Fは神戸の街をPRする"さぁ!神戸へ!"のラッピングが施された編成。
例年同様の15分サイクルの交代制で、車両周辺に人が密集する事も少なく、定期的な待ち時間でじっくり撮影する事ができる。 ここまで管理を徹底されたイベントも少ないかと思われる。
15分の撮影時間内に、遠くから撮影→少し近くまで寄って撮影→車体に触れる距離から自由に撮影という流れとなる。
正面からも撮影。
電車撮影会ではこれらのメイン車両の他に、撮影できる位置に留置されている2000系を撮影するのがファンの通例となっている。車籍は抹消されてしまっており、 このようなイベントの時くらいしかまともに撮影できない貴重な車両。今年も電車撮影会会場の片隅留置され注目を浴びていた。いつか撮影会でメインのポジションに 展示される日は来るのだろうか…。
電車撮影会会場内から、今回の運転士撮影会で使用された3608Fを撮影。幕は昨年同様、団体幕、東二見行きとなっていた。
運転台見学の会場。整理券による事前予約制だが、毎年すぐに整理券の配布が終了してしまう。こちらは5018Fの運転台見学の様子。
隣では3058Fも運転台見学用に用意される。見学用に2編成が用意されるのでその分多くの人が見学できるよう配慮されている点が嬉しい。
運転台見学用の5018のすぐ隣では、県立神戸高等技術専門学院の生徒が製作した圧縮空気を動源とする手作り機関車展示デモ走行が行われ、子供が乗車する事ができる。 毎年行われているイベント(らしいが、今年初めて気付いた…)。
運転が終わる度にコンプレッサーから圧縮空気を供給する。
ここからは検修庫内の様子。
正面行先表示器の操作体験コーナー。手で幕回しができ、普段見る事がないような面白い幕など見られた。
ここでは2種類の幕が用意された。
続いて扉の開閉操作体験コーナー。5000系の中間車1両の扉をボタンで開閉させる事ができるイベント。
電車車体の昇降作業の見学コーナー。昇降作業は数分かけてゆっくりと行われる。
車両から取り外された部品も展示される。
こちらは中間車用の連結器で、通常の運転時などには分割する必要がない連結面に装着されるタイプの連結器。
隣には先頭車用の連結・開放ができるタイプの連結器も展示されていた。連結器と聞くとこちらの連結器をイメージする人が多いだろうか…。
電動空気圧縮機。扉の開閉など、動力源に圧縮空気を必要とする部位に供給する圧縮空気を生成する機器。
主電動機。俗に言うモーターである。大きな車両を動かすため、数基が搭載される。
冷房装置。分散式クーラーで、車両の屋根上に1両当たり4基搭載される。家庭用エアコン約2.5台分の出力らしいが、重量、消費電力などは2.5倍以上…。
電動発電機。車内の空調装置に供給するAC440V、その他、電力を要する各装置に供給するAC100Vを発電する。
車輪と車軸一式。言うまでも無く車両の大重量を支え推進するのに欠かせない部品。1両当たり4セットが搭載されるが、線路との接地面の微妙な凹凸で 乗り心地や騒音などに大きく影響されるため、定期的に研磨、交換が行われる。
輪軸とギヤーボックス。車輪が取り外された状態でも1トンを軽く越える重量がある。ギヤーボックスはモーターからの動力を車軸に伝達する部品で、動力車に搭載される。
台車一式。先ほど紹介した輪軸、ギヤーボックス、車輪に台枠などの機器を組み付けた状態。
パンタグラフの昇降体験コーナー。手元のボタンを押して空気圧でパンタグラフの昇降操作ができる。
車両移動機。架線がない非電化の工場内で入換作業を担当する車両。コンパクトな車体だが山陽電鉄の最大編成、6両をまとめて牽引する力を持つ。
列車無線電話・列車無線アンテナ。電話は列車の乗務員室内に設置されており、運転司令室や運転士・車掌間の連絡等に使用される。
アンテナは車両の先頭車屋根上に設置され、運転司令室など車外との無線交信で無線経由点として使用される。
車庫内での展示・イベントは以上の通り。続いて屋外での展示・イベントの紹介に戻る。
車体トラバーサー。工場内で並行する5線を1両ごとに行き来させる事ができる。今年はトラバーサー上にも車両が載せられた状態での公開。
イベントでは様々な店も並び、鉄道関連のグッズ販売なども行われる。
鉄道部品輪投げコーナーでは、さすが鉄道イベントとも言える標的の数々…。
鉄道模型コーナー。運転時には親子連れで室内が埋め尽くされる人気イベント。
レイアウトは毎年同じだが、車両のバラエティは年々豊富になっている。個人が所有する車両だが、手作りとは思えない完成度の私鉄車両が駆け抜ける。
Tacoバス展示コーナー。明石市西部で運転するバスだが、当イベントでは毎年展示される。
マルタイと呼ばれる事業用車。普段は深夜の保線作業などで活躍する車両なので、動く姿を目撃する事は少ない。
ある日見てみると駅の留置線に停泊していたが、数日後見てみるといなくなっている…というような神出鬼没な車両である。
こちらも事業用車。クレーンが搭載され、軌道上で荷物の運搬などもできる。
バラストを積載し、軌道上で撒布できる車両。JRのホキ800とは違い、車体が傾きバラストを撒布させる仕様。
今年で3年連続の参戦となった山陽 鉄道フェスティバル。毎年大勢の方が楽しめるイベントを企画・運営されている職員の皆さんに心よりお礼を申し上げます。今後も毎年恒例のイベントとして、末永く行われる事に期待です。
鉄道ファンはもちろんの事、親子連れでも楽しめる内容となっているので、次回是非行かれてみてはいかがでしょうか?

最後まで閲覧いただきありがとうございました。分かりやすいように長々と書き連ねても、百聞は一見に如かず…イベントの面白さ、醍醐味は実際に皆さんが訪れてみて感じていただければと思います。
また、掲示板にて皆さんのご意見・ご感想をお待ちしております。


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